バッグや財布などの合成皮革製品に、ボールペンやマーカーでマーキングしてしまった経験は多くの方にあります。
特に文書を扱う仕事中には、このような事故が起こりがちです。
また、子供たちがソファや財布に絵を描いてしまうこともありますね。
そんな時でも慌てずに、実は合成皮革からこれらのインクを除去する方法が存在しますので、新しい製品を購入する前に一度試してみてください。
合成皮革にインクがついてしまった時の対処法
ボールペンで合成皮革に書いてしまった場合、落ち着いて対処することが大切です。
まず、そのペンが油性か水性かを確認し、素材が合成皮革かどうかも確認しましょう。
対処方法は、この情報によって異なります。
水性ペンによる合成皮革の汚れの洗浄方法
合成皮革に水性ペンで書かれた場合の洗浄方法は、水や石鹸水を使ってインクを取り除くことができます。
以下に、洗浄に必要な物品と手順を示します。
・水または石鹸水
・キッチンペーパー
・乾燥用の布
・スプレーボトル(あれば)
1.スプレーボトルに水や石鹸水を入れます(スプレーボトルがなければ、水を含ませたコットンでも可)。
2.水や石鹸水をインクのついた部分にスプレーします。
3.キッチンペーパーで拭き取ります。
4.インクが消えるまで2~3の手順を繰り返します。
5.最後に乾いた布で水分をしっかり拭き取ります。
油性ペンによる合成皮革の汚れを落とす方法
油性ペンはその性質上、水性ペンよりも除去が困難ですが、以下の方法で対応可能です。
消しゴムを利用した除去法
薄いマーキングであれば、一般的な消しゴムで取り除くことができます。
ただし、強くこすり過ぎると素材を傷つける可能性があるため注意が必要です。
メラミンスポンジと酢を用いた方法
・メラミンスポンジ
・酢
・乾燥布
1.メラミンスポンジを湿らせ、少量の酢を含ませます。
2.汚れた箇所をスポンジで優しくこすります。
3.汚れが浮き上がったら、乾いた布で拭き取ります。
エタノールを用いた清掃法
エタノールは、油性インクの油分を効果的に分解します。
・無水エタノールまたは消毒用エタノール
・コットン
・乾いた布
・プラスチックラップ
1.無水エタノールまたは消毒用エタノールをコットンにたっぷり含ませます。
2.汚れている部分にコットンを置き、プラスチックラップで覆い蒸発を防ぎます。
3.約10分間放置した後、ラップを取り除きます。
4.インクが分解されていることを確認した後、コットンで拭き取ります。必要に応じてコットンを新しいものに交換し、完全に汚れが取れるまで続けます。
5.最後に乾燥布でエリアを清掃してエタノールを除去します。
クレンジングクリームを用いた除去方法
クレンジングクリームの油分により、油性インクを効果的に浮かせることができます。
・クレンジングクリーム
・コットン
・乾いた布
1.少量のクレンジングクリームをコットンに塗り、均等に広げます。
2.インクが付いた部分にコットンを置き、軽く円を描くように擦ります。
3.汚れが浮き上がったら、新しい乾いた布でクリームとインクを拭き取ります。
4.全てのクリームが完全に除去されるまで布で拭き続けます。
洗剤を使った油性ペンの洗浄方法
界面活性剤を含む洗剤は油性ペンのインクを分解し、水に溶かす効果があります。
・界面活性剤含有洗剤(例:アタックネオ)
・キッチンペーパー
・プラスチックラップ
・乾いた布
・洗面器
1.洗面器に適量の洗剤を含ませたキッチンペーパーを用意します。
2.汚れた部分にキッチンペーパーを置き、プラスチックラップで覆い、洗剤が長く作用するようにし、蒸発を防ぎます。
3.約20分放置した後、ラップとペーパーを取り除きます。
4.乾いた布で洗剤とインクを拭き取り、完全に清掃します。
アセトンを用いた清掃方法
アセトン含有の除光液は、油性ペンのインクを迅速に溶解させる効果があります。
・除光液
・コットン
・プラスチックラップ
・乾いた布
1.アセトンを十分に含ませたコットンをインク汚れの上に置きます。
2.プラスチックラップで覆い、アセトンの蒸発を防ぎます。
3.10分後、ラップを外し、インクをコットンで拭き取ります。インクが残る場合は、コットンを新しいものに交換して続けます。
4.乾いた布で除光液をしっかりと拭き取り、合皮に残らないようにします。
これらの方法を試す前に、目立たない部分で小規模なテストを行い、合皮の反応を確認することが重要です。
選ぶ方法はインクの濃さや広がりに応じて、最も穏やかな方法から試すことをお勧めします。
合皮にペンの汚れがついた際の対処法
迅速な対応
インクが固定化する前に迅速に対応することで、落としやすくなります。
特に子供が関与している場合は、素早い対応が求められます。
テストの実施
使用するクリーナーや溶剤が合皮にどのような影響を与えるかを、隠れた部分でテストして確認します。
強く擦らないこと
擦り過ぎるとインクがさらに固定化し、合皮を傷めることがあります。
インクを溶かして、ゆっくりと浮かせることが望ましいです。
水分と薬剤の除去
クリーニング後は、合皮に水分や薬剤が残らないようにしっかりと拭き取ることが重要です。
これにより、素材の劣化を防ぎます。
まとめ
この記事では、合成皮革にボールペンや油性ペンでできた汚れを取り除く方法を解説しました。
初めに、消しゴムや強力な汚れ除去スポンジを使用して問題を解決しようとすることがお勧めです。